- クライアントの悩みを引き起こす筋肉とは?
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身体について適格なアドバイスを行える知識を身につけることはセラピストのスキルを上げる重要なポイントです。人間が動く行為の全てに関連するのが「筋」。これを把握するだけで施術効果と顧客の満足度が一気に上がります。
筋肉は専門的には「筋」と表現し、動く行為全てに関連する組織です。スポーツ動作(横紋筋)から日常動作、内臓筋(平滑筋)も存在します。命を支える心臓も筋です(心筋)。筋は身体になくてはならないものです。筋は筋繊維という繊維状の束から出来ています。筋はこの繊維方向へ沿って短くなるように収縮し関節を動かすことで動きを生み出します。アクチンとミオシンという蛋白質がすべるように収縮するといわれています。筋繊維のタイプには大きく2つあります。魚でいうと赤みと白身でしょうか。赤身(赤筋)はゆっくりした動きに使われますが疲れづらく筋繊維も細めで長距離タイプの身体です。逆に白身(白筋)は疲れやすいですが収縮速度は速く筋繊維は太めで短距離選手タイプの身体です。実際にはこの中間の働きをするタイプの筋繊維もあり、人間の場合には一つの筋にそれぞれ割合が異なって潜在し、この筋繊維の分布は遺伝的に決まっています。
骨格筋(横紋筋)の約75%は水分、20%が蛋白質、5%が筋の収縮に関与するイオン、リン酸化合物から成ります。筋肉の収縮にはエネルギーを消費しますが、このエネルギーの4分の3は熱として逃げてしまいます。とても非効率に思えますが、熱の発生源ともいえます。骨格筋は体重の40%占めています。スクワットを連続して行うなど大きな筋肉を使うとすぐに身体は厚くなります。
筋は骨から骨へ付着し、身体の中心に近い方を「起始」、遠い方を「停止」と言います。起始、停止、繊維の方向(収縮する方向)が筋肉を理解する重要なポイントです。
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